政治をゼロから考える (1)

なぜ政治塾が流行るのか

執筆者:宇野重規 2012年7月17日
タグ: 日本
エリア: アジア

 政権交代への失望、原発事故対応への不信、繰り返される政争・政局への疲れ――。自分たちの意図や実情とはズレたところで展開される「政治」に、人々の不満が鬱積し、あきらめや無関心が横行しているように見えます。しかしいくら政治を否定してみても、政治の役割がなくなるわけではありません。私たちは政治の意味をもう一度考えてみるべきではないでしょうか。宇野重規さんは以前、本サイトの記事「『政治』を再定義するために」の中で、次のように指摘しています。

 おそらく、私たちはいま一度、「政治」とは何なのかを問い直す必要があるのだろう。それも問題が起きているまさにその「現場」や、あるいは私たちの日々の実感や手の届く「日常」から、政治の意味を再定義しなければならない。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
宇野重規(うのしげき) 1967年生れ。1996年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士(法学)。東京大学社会科学研究所教授。専攻は政治思想史、政治哲学。著書に『政治哲学へ―現代フランスとの対話』(東京大学出版会、渋沢・クローデル賞ルイ・ヴィトン特別賞)、『トクヴィル 平等と不平等の理論家』(講談社、サントリー学芸賞)、『〈私〉時代のデモクラシー』(岩波新書)、共編著に『希望学[1]』『希望学[4]』(ともに東京大学出版会)などがある。
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