米連邦準備制度理事会(FRB)のベン・バーナンキ議長の任期は来年1月末に満了する。バラク・オバマ大統領も今年6月時点で同議長を再任しない意向を示唆していたため、次期FRB議長指名は大きな関心を集めている。候補としては、量的金融緩和を縮小することに積極的と見られていた「タカ派」のローレンス・サマーズ元財務長官と、対照的に慎重と見られている「ハト派」のジャネット・イエレンFRB副議長を軸にして、ドナルド・コーン前FRB副議長、ティモシー・ガイトナー前財務長官らの名前も浮上していた。そして、この問題で重大な展開が9月15日にあった。オバマ大統領の信頼が最も厚いと見られていた最有力候補・サマーズ元財務長官が、次期FRB議長選びから自らを外すよう求める内容の書簡をオバマ大統領宛に送付し、同氏の次期FRB議長就任の可能性が完全に消え失せることになったのである。
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