中国が設定した防空識別圏(ADIZ)に対して、日米同盟の隊列を揃えて、中国を孤立させるという安倍政権のもくろみは成功しなかったようだ。
その経緯を綿密に点検すると、一方で中国との協議継続を確認し、他方日米同盟への傷を最小限に抑えた巧みな米外交の広報戦略が見えてくる。米国は、公開の記者会見と、同行の米メディアを対象とし、事実上日本メディアを締め出した「バックグラウンドブリーフィング」を巧みに使い分けて、公開情報(オープンソース・インテリジェンス=OSINT)を提供、日本メディアは事実上「つんぼ桟敷」におかれた形になった。
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