前回、結婚相手の男選びでは、ストックよりフローがはるかに重要だと解説した。これは結婚と離婚の法律に関する極めて当たり前の事実に基づいている。つまり結婚前に双方が持っていた財産は、結婚により影響を受けないのだ。
婚姻費用は結婚したあとの所得により決まる。財産分与は結婚後に蓄えられた財産(=共有財産)を夫婦で分割することである。結婚と離婚で動く大きなお金はこのふたつであり、浮気が発覚した場合に支払わなければいけない慰謝料などは取るに足らない金額なのだ。もっとも、浮気は離婚が認められる不貞行為になるので、その点に関しては重要な意味を持つのであるが。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン