「25日付夕刊の紙面は荒れるぞ」――ある大手メディアの元経済部長がそう予想した通りの結果になった。
「TPP日米合意先送り」「合意至らず」と多くの新聞が1面トップで報じた中で、読売だけは堂々と「実質合意」。政府・与党の関係者でもどちらが真相か、と戸惑ったという。
環太平洋経済連携協定(TPP)交渉の最高責任者、甘利明経済財政・再生相は25日朝記者団に「大筋合意ではない」と答えた。同日夕、疲れた表情で記者会見した時も、「実質合意も大筋合意もないが、収れんに向かって的確な前進をした」とはっきりしない回答。26日朝のTBS番組では「7-8合目くらいで、9合目まではいかない。上の方にいくと空気が薄くなって登りづらくなる」と意味深長な発言。番組終了後には、「1項目として全部決着したということはない」と合意を否定した。
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