インテリジェンス・ナウ

“ダスティ”フォーゴが燻し出されたCIA暗闘人事の真相

執筆者:春名幹男 2006年7月号
タグ: CIA ドイツ イラン
エリア: 北米

 ポーター・ゴス前米中央情報局(CIA)長官の突然の辞任から、マイケル・ヘイデン前国家情報副長官のCIA長官指名・承認――その慌ただしい動きの裏に、末期症状を呈し始めたブッシュ政権内の見苦しい不祥事と権力争いがあった。 突然、ゴス氏の辞任が発表されたのが五月五日、そして週明けの八日、ヘイデン氏の長官指名が発表された。実はその間にゴス前長官の側近の一人にスキャンダルが表面化した。 問題の人物はCIAナンバー3だったカイル・フォーゴ前官房長(事務局長)。五月二日付のウォールストリート・ジャーナル紙は、ワシントンのホテルで行なわれた国防関連企業のポーカーゲームに彼が参加していた、と報じた。

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執筆者プロフィール
春名幹男(はるなみきお) 1946年京都市生れ。国際アナリスト、NPO法人インテリジェンス研究所理事。大阪外国語大学(現大阪大学)ドイツ語学科卒。共同通信社に入社し、大阪社会部、本社外信部、ニューヨーク支局、ワシントン支局を経て93年ワシントン支局長。2004年特別編集委員。07年退社。名古屋大学大学院教授、早稲田大学客員教授を歴任。95年ボーン・上田記念国際記者賞、04年日本記者クラブ賞受賞。著書に『核地政学入門』(日刊工業新聞社)、『ヒバクシャ・イン・USA』(岩波新書)、『スクリュー音が消えた』(新潮社)、『秘密のファイル』(新潮文庫)、『米中冷戦と日本』(PHP)、『仮面の日米同盟』(文春新書)などがある。
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