中国排出権ビジネスにブローカーばかり殺到

執筆者:本郷尚 2006年12月号
エリア: アジア

 十月下旬、世界銀行や日本の国際協力銀行(JBIC)の協力で、アジア初の排出権ビジネスの見本市「カーボンエキスポ・アジア」が北京で開催された。中国をはじめアジアのエネルギー消費の伸びは大きい。二酸化炭素の排出量で見ても、一九九〇年水準から三割以上も増加した。世界の排出権の六割以上を生み出す“供給基地”に先進国の企業が殺到。四十カ国から百社以上が出展し、入場者も約千百人と予想を大きく上回った。 人口が多く、民生用エネルギー消費が急増する中国では、家庭や事業所での「省エネ家電」の普及が効果的。今年八月号本欄で紹介した、家庭の白熱電球を電球型蛍光灯に切り替える事業は、実施までの準備期間が短く、コストも安く済むことから、とくに注目を集めた。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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