米民主党が上下両院を制した11月7日の中間選挙は、民主党の勝利というより、ブッシュ共和党の自滅だった。イラクの惨状、議会スキャンダル、ハリケーン「カトリーナ」処理の無能、チェイニー副大統領の誤射、環境悪化、最高裁判事指名のトラブル、ガソリン価格急騰、イラク政策への将軍の反乱……。これほどの失策が続けば、退潮の民主党でも楽勝だった。 ブッシュ大統領は選挙翌日の記者会見で、“It was a thumping.”(叩きのめされた)とあっさり敗北を認め、イラク政策の責任者であるラムズフェルド国防長官を解任。政権発足から6年目の中間選挙は与党が敗北するというジンクス、“the sixth year swoon”(6年目の気絶)も破れなかった。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン