少女の不審死をきっかけに、天安門事件以来の大デモが発生。胡政権の「親民政策」も、現場にはまったく届いていない。《一月新疆ウイグル自治区、二月広東省、三月チベット自治区、四月山東省、五月四川省、六月貴州省――そのすべてに居合わせなかったあなたは幸運だ》 北京で囁かれるブラックジョークだ。治安部隊がテロリストのアジトを急襲し銃撃戦となった一月のウルムチ、歴史的大寒波が春節に重なった二月の南方、ラサを中心に燃え上がった三月のチベット騒乱、この十年で最悪となった四月の山東省での列車衝突事故……。五月が四川大地震を指すのは言うまでもない。
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