インテリジェンス・ナウ
廃棄された数千件のファイル「核の闇市場」捜査の幕引きが進む
「核の闇市場」のネットワークで世界に核技術を拡散したパキスタンの「核兵器の父」A. Q. カーン博士(七二)が、このほどイスラマバード高裁の決定で自宅軟禁を解かれた。 実はこの事件をめぐっては、昨年末にも、核の闇市場に関する情報を米中央情報局(CIA)に通報したスイス人技術者、ウルス・ティナー容疑者(四三)が処分保留のままスイス捜査当局から釈放されている。 カーン博士が突然パキスタン国営テレビで「外国への核技術拡散」を告白して以来、ちょうど五年。イランや北朝鮮などにまでウラン濃縮技術を供給したこの事件も幕引きか、と思わせる動きが続いているのだ。
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