[ワシントン発]よく晴れた、暖かい日。一週間雨が降り続いた後だけに、首都ワシントンに隣接するメリーランド州シルバー・スプリング地区のジャクソンロード小学校の子供たちは、休み時間になると一斉に校庭に飛び出した。 しかし、サンディ・ウエスト先生のクラスの児童だけは、休み時間返上で、黒板に書かれた五つのアルファベットと格闘している。八歳前後のこの児童たちは、黒板の文字を組み合わせて単語を綴ろうとしているのだ。簡単な作業ではない。異なる綴りで同じ発音になる“ir”“er”“ur”のうち、どれを使うのか、かわいらしい頭を悩ませているのだ。

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