出光興産と住友化学、ガラスの製造・加工・販売を手掛けるセントラル硝子、日本で初めて人造肥料を開発した多木化学。この四社の共通点がおわかりになるだろうか。答えは、「微生物農薬」を手掛けている企業である。 自然界に存在する微生物の中には病原菌を殺す働きや人間にとって非常に有用なものがあり、微生物農薬は、こうした微生物や微生物が生産する物質を利用して植物病を抑制するもの。従来の化学農薬と比べた場合、(1)目的の病原菌を選択的に攻撃するため生態系を乱す恐れがない(2)作物に薬害がない(3)人畜・魚介類に対して害がない(4)病害虫や病原菌が抵抗性を持ちにくい(5)水・土壌・作物に残留しない――といった特徴を持つスーパー農薬だ。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン