ロシアのメドベージェフ大統領が国民のアルコール大量消費を「国家的な惨事」とし、ウオツカの最低販売価格設定、酒税増税など節酒政策に乗り出した。 大統領によれば、ロシア人1人当たりの純アルコール消費量は年間18リットルに上り、世界一。「信じられない量で、国と国民にとって脅威だ」と述べた。冷戦後に人気が高まったビールの総消費量も、今や中国、米国に次いで世界3位。 節酒令は、かつてゴルバチョフ旧ソ連大統領が書記長時代の1985年に打ち出し、空前の物不足や密造酒につながったことがある。ペレストロイカ時代に学生生活を送った「ゴルバチョフ・チルドレン」の大統領は、不人気な政策にあえて挑戦した。

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