アメリカ中間選挙(11月2日)が2カ月後に迫った。中間選挙では連邦議会の下院の全議席(435議席)と上院100議席の約3分の1(今回は37議席)が改選される。 大統領選挙に比べると中間選挙は地味な印象が拭えない。しかし、法案の実現に議会が絶大な力を持つアメリカでは、中間選挙で大統領側の政党が多数派を維持できるかどうかは、政権運営にとって死活問題である。 1994年の中間選挙で民主党が大敗した際、クリントン政権は野心的な政策を諦め、大幅な中道化を余儀無くされている。2006年の中間選挙では共和党が敗北してブッシュ政権が機能不全に陥り、急速にレームダック化したことは記憶に新しい。 現オバマ政権は上下両院で民主党が多数派を握るという好条件にある。しかし、中間選挙で共和党と民主党の議席の逆転が起きれば、オバマ政権の望む法案は実現が難しくなる。まさにオバマ政権の命運を決める選挙なのだ。
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