「スーパーの時代」は終わった

執筆者:喜文康隆 2000年2月号
タグ: 日本

 一月の日本経済新聞文化面は、見方によればなかなかに意味深長だった。元旦からはじまった同紙の売り物コラム「私の履歴書」にはダイエーの中内功が登場し、辻井喬の連載小説「風の生涯」が佳境をむかえた。いうまでもなく辻井は、セゾン・グループの堤清二のペンネームである。 中内功と堤清二。戦後の流通業界を生き抜いてきた二人のスター経営者が、それぞれの手法で「戦後」を語りおろす。中内は中内らしく直截な手法で、そして堤は堤らしく小説家辻井喬として、サンケイ・グループの中興の祖、水野成夫(故人)をモデルにしつつ、左翼から転向し経営者にいたる道を、自らの人生と重ね合わせながら……。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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