アメリカ企業は明らかに変わりつつある。同国の戦後の歴史に例を見ない人手不足も一因だが、それ以上に吹き荒れる技術革新とそれに伴う企業の合従連衡の中で、米企業は従業員との間で新しい道を探り始めた。 証拠は「三十五万台」にみられる。フォード・モーター社が全世界の従業員に会社で使うコンピューターではなく「家で使うコンピューター」として提供する台数。同社の従業員総数三十五万人。トップから平社員まで、世界中フォード社員ならどこで働いていても、この計画の対象となる。しっかりしたシステム、月五ドルでインターネットも使い放題。三十億ドルの大プロジェクトだ。

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