デジタル放送時代の到来前夜、NHKのあり方に熱い注目が集まっている。問われるのは「公共放送の使命」。新事業は不可欠なのか。あるいは単なる肥大化なのか――。 NHK(日本放送協会)が、日本の放送界を揺さぶっている。 発端はこうだ。「NHKが借りている衛星回線の余った分を、他の民間企業に貸し出したい」――。NHKが民間通信会社が手掛けている衛星回線再販事業への参入を表明したのは今年二月。その後、海老沢勝二会長をはじめNHK幹部たちは、CS(通信衛星)を使ったデジタルデータ放送への参入や、インターネットを使った新しいサービスに取り組む意向を相次いで口にしはじめた。

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