摂氏三十五度を越す炎天下の京都。その日、立命館大学衣笠キャンパス「以学館」に五百名を越す男女が続々と集まってきた。男性はノータイ、女性はジーンズ姿などのカジュアルな恰好で、下は二十代から上は六、七十代までの多様な集まりである。 第八回全国市民オンブズマン京都大会。毎年一回開かれる会議だが、この日は特別の意味があった。今年四月、情報公開法が施行されて初めての会議だったのだ。霞が関の中央官庁は情報公開請求に備えて一斉に窓口を設置。「民は知らしむべからず」ではないが、これまでファイリングボックスの奥深くしまい込んできた情報を、原則的にはオープンにする体制を一応整えた。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン