「テロリストよりパウエルに勝つことを狙っている」といわれる共和党保守派との熾烈な攻防の末、国務長官はいま、圧倒的存在感を示しつつある――。 保守派優勢のブッシュ米政権で孤立していた穏健派のパウエル国務長官が、同時テロ事件を機に“復活”を果たした。国際的な「反テロ連合」の結成はパウエルの手腕であり、ブッシュ外交は事実上、保守派が主導してきたユニラテラリズム(単独行動主義)を放棄、国際協調主義に移行しつつある。テロ対策が成果を挙げれば、ブッシュ政権は保守主義から「中道保守」に路線転換し、「ブッシュ・パウエル政権」の様相を強めるかもしれない。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン