さる十二月十九日、サンノゼ・ダウンタウンのカリフォルニア料理店「A.P.スタンプス」で、私は三人の友人たち(アメリカ人とイギリス人とインド人)とクリスマス・ビジネス・ディナーを楽しんだ。 最近のディナーの席では、必ずといってよいほど、飛行機のセキュリティの話になる。食後のチーズを味わいながらの彼らの結論は、(一)どれだけ空港でのセキュリティを強化しても本気で自爆テロを敢行しようとするテロリストを完全に止めるのは無理、(二)だから機内で何か不穏な挙動をする者があったときには自分たちは率先して徹底的に戦う、(三)そういう乗客の姿勢によって、テロが未然に防止される確率は飛躍的に上がるはず、というものだった。

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