「先進的消費者」の生活と意見

執筆者:成毛眞 2003年3月号
タグ: 中国 ドイツ 日本

 いろいろな将来予測を立ててみたが、ここ数年で最大の読み間違いはインターネット販売の成否だった。こんなに普及するわけはないと思っていたのだ。自分をふくめ消費者は商品が展示されている店頭で、品選びを楽しみ、品質を確かめ、店員とのコミュニケーションを大切にすると考えていた。株式やオークションなどはインターネット向きの特殊商品だと思っていたのだ。 しかしある日、自分の商品購入の半分以上がインターネット経由になっているのに気づき、愕然とした。雑誌を除く書籍はほぼ一〇〇%インターネットで買う。一度に大量に買うため、選ぶにしても持ち帰るにしても書籍の重量を考えると圧倒的に便利なのだ。

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執筆者プロフィール
成毛眞(なるけまこと) 中央大学卒業後、自動車部品メーカー、株式会社アスキーなどを経て、1986年、マイクロソフト株式会社に入社。1991年、同社代表取締役社長に就任。2000年に退社後、投資コンサルティング会社「インスパイア」を設立。2011年、書評サイト「HONZ」を開設。元早稲田大学ビジネススクール客員教授。著書に『面白い本』(岩波新書)、『ビジネスマンへの歌舞伎案内』(NHK出版)、『これが「買い」だ 私のキュレーション術』(新潮社)、『amazon 世界最先端の戦略がわかる』(ダイヤモンド社)、『金のなる人 お金をどんどん働かせ資産を増やす生き方』(ポプラ社)など多数。(写真©岡倉禎志)。
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