“Hong Kong will take your breath away”(香港は息もつかせぬ所)という香港政府の観光キャンペーンのスローガンが、新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の流行で、ブラックユーモアとなってしまった。 中国、香港、台湾、さらに東南アジアを襲ったSARSは、アジアの観光、貿易、投資に大打撃を与え、経済のグローバル化は後退。アジアの観光地はどこも閑古鳥が鳴いている。発生直後の中国政府の秘密主義も、中国指導部の隠蔽体質を浮き彫りにした。 アジアの観光会社が、観光客を呼び戻すため、香港、台湾、中国広東省、マレーシアの温泉とリゾート地を周遊する格安ツアーを企画した。しかし、応募者はゼロだった。

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