SARSの秘密

執筆者:名越健郎 2003年7月号
タグ: 中国 香港 台湾
エリア: アジア

“Hong Kong will take your breath away”(香港は息もつかせぬ所)という香港政府の観光キャンペーンのスローガンが、新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の流行で、ブラックユーモアとなってしまった。 中国、香港、台湾、さらに東南アジアを襲ったSARSは、アジアの観光、貿易、投資に大打撃を与え、経済のグローバル化は後退。アジアの観光地はどこも閑古鳥が鳴いている。発生直後の中国政府の秘密主義も、中国指導部の隠蔽体質を浮き彫りにした。 アジアの観光会社が、観光客を呼び戻すため、香港、台湾、中国広東省、マレーシアの温泉とリゾート地を周遊する格安ツアーを企画した。しかし、応募者はゼロだった。

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執筆者プロフィール
名越健郎 1953年岡山県生れ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長を歴任。2011年、同社退社。現在、拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学東アジア調査研究センター特任教授。著書に『クレムリン秘密文書は語る―闇の日ソ関係史』(中公新書)、『独裁者たちへ!!―ひと口レジスタンス459』(講談社)、『ジョークで読む国際政治』(新潮新書)、『独裁者プーチン』(文春新書)、『北方領土はなぜ還ってこないのか』(海竜社)など。
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