【インタビュー】ケネス・キノネス(元米国務省北朝鮮担当官) 米朝の武力衝突は不可避かもしれない

執筆者:草生亜紀子 2003年8月号
エリア: 北米 アジア

「北朝鮮はこのままいけば、おそらく半年後には核兵器を手にする。そうなれば、アメリカと北朝鮮が武力衝突するのは避けられなくなるかもしれません」 かつて平壌を訪れた初めての米外交官となり、一九九四年の米朝枠組み合意成立に奔走した元米国務省北朝鮮担当官ケネス・キノネス氏は、七月はじめに訪れた東京で、北朝鮮と米朝関係の行方に厳しい見方を示した。「ブッシュ政権は北朝鮮との交渉を拒否しているが、仮に交渉が行なわれたとしても、失敗は目に見えている。アメリカの求めるものと北朝鮮の求めるものが、どうやっても相容れようのないものだからです。イラク戦争を目の当たりにした金正日は、もはや核武装することが唯一の生き残り策だと考え、逆に、ブッシュ政権は北朝鮮が核兵器を持つような事態は決して許さないと考えている」

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執筆者プロフィール
草生亜紀子(くさおいあきこ) 翻訳・文筆業。NGO職員。産経新聞、The Japan Times記者を経て、新潮社入社。『フォーサイト』『考える人』編集部などを経て、現職。
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