3月のロシア大統領選で、71%の得票で再選を決めたウラジーミル・プーチン大統領の権威はいまや最高潮にある。 サンクトペテルブルクでソ連国家保安委員会(KGB)の小役人だった同大統領は政権1期目、エリツィン前政権時代に影響力を持ったメディアや財閥、議会を次々に統制。高度経済成長と政治的安定を達成し、ロシアはゴルバチョフ、エリツィン時代には考えられなかった社会の安定が実現した。 笑顔を見せず、土曜日も執務するきまじめさ、KGB出身者特有の密室政治や秘密主義が権威を高めており、米紙ウォールストリート・ジャーナルは、「スターリン以来最も強力な指導者」と書いた。
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