政治をゼロから考える (15)

「日本人は政治に無関心」は本当か

執筆者:宇野重規 2013年2月25日
タグ: イギリス 日本
エリア: アジア

質問 「日本人は政治に関心がないのでしょうか」

 

 日本人は政治に関心がないのでしょうか。実際、昨年末の総選挙では、投票率が60%を切り、戦後最低を記録しました。前回2009年の総選挙と比べても、10%近く数字が下落しています。もっとも、1996年や2003年も同水準ですので、その頃に戻ったというべきかもしれません。

 戦後、衆院選の投票率は60%代後半から70%以上で推移していました。これが、90年代以降に低下を見せ、2000年代にやや持ち直したものの、再び低い水準に落ちています。とくに深刻なのは若者で、20代の投票率をみると、30%から40%と極端に低い水準にあります。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
宇野重規(うのしげき) 1967年生れ。1996年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士(法学)。東京大学社会科学研究所教授。専攻は政治思想史、政治哲学。著書に『政治哲学へ―現代フランスとの対話』(東京大学出版会、渋沢・クローデル賞ルイ・ヴィトン特別賞)、『トクヴィル 平等と不平等の理論家』(講談社、サントリー学芸賞)、『〈私〉時代のデモクラシー』(岩波新書)、共編著に『希望学[1]』『希望学[4]』(ともに東京大学出版会)などがある。
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