ハワード首相が再選されたオーストラリアと、ユドヨノ政権が誕生したインドネシアに防衛面で関係改善の兆しが見えてきた。 オーストラリア政府は、一九九九年の東ティモールの住民投票後に併合派民兵が起こした騒乱を、背後でインドネシア国軍が操っていたとして、インドネシアとの軍事協力を停止してきた。だが、テロとの戦いで協力を得たいオーストラリアは、最近になって態度を軟化させている。 これまで「人権侵害の尖兵」と指弾してきたインドネシア陸軍特殊部隊との関係を昨年八月に修復。両国に東ティモールを加えた三カ国間でテロ対策合意に調印したのはその一環だ。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン