矮小な対立構図がすくませる憲法改正

執筆者: 2005年2月号
エリア: アジア

憲法の改正論議が党利党略や因縁対立に翻弄されている。国の骨格・憲法を論じるには、あまりに矮小な政治家たち――。「与謝野(馨・政調会長)が暗躍しておる。草案を大勲位(中曽根康弘元首相)に書かせるつもりだ」 昨年十二月中旬、山崎拓首相補佐官は小泉純一郎首相への電話で、憲法改正問題を巡る党内の情勢を一気にまくし立てた。自民党で憲法改正問題を検討していた“子飼い”の保岡興治・憲法調査会長や中谷元・憲法起草委員長が外されかかったためだ。郵政民営化以外の問題となると極端に腰が引ける小泉首相は、聞き役に回るしかなかった。

カテゴリ: 政治
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