豪・東ティモール対立で動きのとれない日本

執筆者:Foresight 2005年4月号
タグ: 日本 自衛隊 中国
エリア: アジア オセアニア

 オーストラリアは二月下旬、東ティモールとの領海線の画定に関する交渉を延期する方針を決めた。両国間には「ティモール・ギャップ」と呼ばれる豊富な海底ガス・油田があり、取り分をめぐり対立が続く。 オーストラリアが実質的に支配しているガス田の開発を石油開発会社に許可しようとする一方、東ティモールは開発に外資系企業の参入を認める方針で、中国石油天然気(ペトロチャイナ)などと協議を始めている。 また、オーストラリアは海上油田のプラットフォームを対テロ監視施設に改装するのではとの観測もある。領海未画定の海域だけに、これも東ティモールとの新たな対立の火種になりかねない。

カテゴリ: 軍事・防衛
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