「イランはどこだ」

執筆者:名越健郎 2005年4月号
エリア: 中東 北米

 2月のブッシュ米大統領の欧州歴訪で、焦点の一つがイランの核問題だった。イラクのフセイン政権解体で、「悪の枢軸」の一角が崩れ、次はイランと北朝鮮へのブッシュ政権の対応が焦点となる。英独仏の欧州連合(EU)3国は核放棄に向けてイランと外交交渉を行なっており、強硬姿勢の米国とは温度差がある。 大統領は訪欧中、「米国がイランへの攻撃を計画しているとの憶測はばかげている」と攻撃を否定した。しかし、「あらゆる選択肢を排除しない」とも付け加えており、緊張が高まる可能性もある。 ブッシュ大統領が「米国がイランへの攻撃を計画しているとの憶測はばかげている」と話すのを聞いて、欧州首脳がつぶやいた。

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執筆者プロフィール
名越健郎(なごしけんろう) 1953年岡山県生まれ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長、編集局次長、仙台支社長を歴任。2011年、同社退社。拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学特任教授を経て、2022年から拓殖大学特任教授。著書に、『秘密資金の戦後政党史』(新潮選書)、『ジョークで読む世界ウラ事情』(日経プレミアシリーズ)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
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