「百年の安心プラン」は一年も経たず破綻した。その見直しも、問題を自分のために利用しようとする政治家たちの思惑に阻まれつつある。「あんなの早く止めてしまえばいい。まだやってるのか」 六月上旬、民主党の小沢一郎副代表はそう吐き捨てた。「あんなの」とは一カ月半ぶりに再開した衆参両院の年金合同会議を指す。 そもそも小沢氏は与党と共同で政策を話し合うことは「無意味」という考えだ。政策を実現させるには総選挙で政権交代して与党になるしかない――そう考える小沢氏にとっては、わざわざ与党と同じテーブルで議論する合同会議(与野党五党で構成)は「愚の骨頂」だった。

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