マレーシア機撃墜に「サハリン」の亡霊――調査団が近く報告書

執筆者:名越健郎 2014年8月15日
エリア: ヨーロッパ

 筆者は8月前半ウクライナを1週間訪れ、首都キエフと南部のオデッサに滞在した。東部で戦闘中とあって、キエフは活気がなく、物価高やエネルギー不足が市民生活を圧迫していた。革命の聖地であるマイダン広場のテントや瓦礫の撤去が進み、ポロシェンコ政権はこれからが正念場だ。今後、ウクライナの最新情勢を報告するが、今回は死者298人を出した7月17日のマレーシア機撃墜事件の後日談を紹介したい。オランダが率いる国際調査団が近く、事件1カ月をめどに暫定的な調査報告書を公表する予定で、狂気の蛮行が改めてクローズアップされそうだ。

カテゴリ: 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
名越健郎(なごしけんろう) 1953年岡山県生まれ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長、編集局次長、仙台支社長を歴任。2011年、同社退社。拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学特任教授を経て、2022年から拓殖大学特任教授。著書に、『秘密資金の戦後政党史』(新潮選書)、『ジョークで読む世界ウラ事情』(日経プレミアシリーズ)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
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