香港トップを選ぶ行政長官選挙の方法をめぐり、デモ隊が香港中心部を占拠している。9月28日には催涙ガスによる排除が行われたが、29日も占拠は続き、アジアの金融センターである香港で機能マヒが起きつつある。人民解放軍の投入もしきりに噂されるなか、香港の情勢は緊張の度合いを増している。
「親中派」しか選べない改革案
これまでの経緯と背景については、今月、本サイトの記事「強まる『反中愛港』:香港は『台湾化』に向かうのか」(2014年9月8日)で詳しく書いているので、参照していただけると有り難い。一言でいえば、民主選挙を導入するはずだった2017年の行政長官選挙について、香港の「高度な自治」を否定するような、自動的に民主派を排除する選挙方式が中国から示され、香港人は怒っているのである。
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