銅製錬「世界一の六八%」を実現した佐賀関――ものづくりの生命線「非鉄金属」を追う 2

執筆者:船木春仁 2007年10月号

 豊後水道に臨む佐賀関(大分市)といえば「関サバ・関アジ」で知られる。しかし、この町にはもう一つ別の顔がある。世界最大クラスの粗銅生産量を誇る日鉱製錬佐賀関製錬所を擁す「銅製錬の町」という顔だ。 佐賀関漁港と製錬所は、半島がくびれている部分を挟んでちょうど反対側にある。距離にすれば一キロもない。しかし、険しい坂が両地を隔て、どちらからも相手の姿を垣間見ることはできない。関サバの出荷準備に追われる漁村の風景を背に街を抜けると、突然、巨大な製錬所が目前に迫ってくる。北側と南側にまったく異なる顔がある。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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