韓国で4月13日に行われた総選挙の結果は、誰も予想しなかったような与党の惨敗、野党の勝利だった。韓国憲法第1条第2項「大韓民国の主権は、国民に存し、すべての権力は、国民から由来する」を思い知らせるような選挙結果だった。
当初、圧勝の予想が高かった与党「セヌリ党」は122議席(改選前146議席)で過半数獲得に失敗しただけでなく、第2党に転落した。野党「共に民主党」は選挙直前に分裂し多くの離党者を出しての選挙だったが、123議席(同102議席)と議席を増やし1議席差ながら第1党になった。「共に民主党」から離党して安哲秀(アン・チョルス)共同代表らが結成した野党第2党「国民の党」は、改選前の20議席を倍近くにする38議席を獲得して大躍進を遂げた。左派の「正義党」も6議席(同5議席)と議席を伸ばした。無所属は11議席で、このうち与党「セヌリ党」から公認されず、離党して無所属で当選した候補が7人だった。「セヌリ党」は7人の復党を認める方針だが、復党しても議席は129議席で、第1党の座は回復しても、過半数の151議席には遠く及ばない。韓国国会は「与小野大」(少数与党)となった。
与党の惨敗で、2018年2月まで残り任期1年10カ月を残した朴槿恵(パク・クネ)政権は国会で自らの思うように法案を通すことが困難になり、急速にレームダック化するのは避けられない見通しだ。
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