歴史は動き、「民主化後」の時代に突入した。国民党に再び政権をもたらした馬新総統は、米中との関係をうまくコントロールできるのか。[台北発]台湾総統選を六日後に控えた三月十六日夜、民進党総統候補の謝長廷氏は台湾交通網の新しい動脈「台湾高速鉄路(台湾新幹線)」でグリーン車の椅子に沈み込んでいた。「ラストサンデー」の同日、中部の台中市で行なわれた大規模な選挙集会を終えて台北に向かう帰路。隣に座る私に、残り数日をどう戦うか話した後で眼鏡を外し、選挙運動疲れから真っ赤に充血した目を手でこすりながら謝氏はつぶやいた。

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