「専門家の部屋」の「ヨーロッパ」運営者である国末憲人さんが新著を刊行されました。
『ポピュリズムと欧州動乱 フランスはEU崩壊の引き金を引くのか』講談社+α新書
イタリア・オランダ、そしてフランス。ポピュリズムの波はヨーロッパを覆い尽くすのか?
格差、難民問題を解決できず、党派争いを繰り返す既成政党。その一方で、トランプと同じように「国益第一」を掲げ、国民の不満・不安を吸収して大きく成長してきたポピュリズム勢力。すでに一過性のブームという段階を超え、政権を担える実力を蓄えつつある。
ポピュリズム勢力は、反イスラム主義、反EUのみならず、プーチン・ロシアとの密接な関係、強権的な政治手法も共通点としてあげられるだろう。
そんな彼らが政権を取ることは、ヨーロッパの政治・経済地図のみならず、ヨーロッパが戦後守ってきた自由・寛容・民主主義といった価値観も変質することにつながるだろう。
第1回投票でエマニュエル・マクロンとともに決選投票に進んだマリーヌ・ルペンと国民戦線の躍進に揺れるフランスを中心に、歴史の転換点にいるヨーロッパのいまを描き出す――。