アメリカ独立戦争(1775~83年)が始まると、軍費をまかなうために紙幣の発行が必要になった。13植民地が結成した大陸会議(Continental Congress:当時のアメリカ議会)が発行した紙幣は、Continental(大陸紙幣)と呼ばれた。
この紙幣は、名刺ほどの大きさで、ツタなどの植物繊維を原料として雲母をすき込んだ紙に、凸版印刷が施されていた。裏面の葉の模様は、ベンジャミン・フランクリンが発明した偽造防止法で、自然の葉脈の複雑さを利用したものと言われる。この分厚い紙幣を、イギリス人は、「反逆者たちのダンボール紙幣(the pasteboard currency of the rebels)」と呼んだ。
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