
8月1日、論文不正の内部調査結果について記者会見する東京大学。内容は到底納得できるものではなかった(光石衛副学長=右=ら) (C)時事
2015年6月、東京工科大学の教員が研究室内で首つり自殺した。このことを『FACTA』9月号が報じた。
私は、この事件は、我が国の大学が抱える構造的な問題を象徴していると考えている。本稿では、これまでメディアがあまり取り上げてこなかった、この問題について論じたい。
再雇用の撤回
自殺した教員はメディア学部の特任講師だ。2012年10月、就職指導を担当する教員として採用された。任期は3年間だ。

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