中東―危機の震源を読む
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トランプがエルサレムを首都承認した後に何が起こるか
米トランプ大統領が、イスラエルの首都をエルサレムと認める演説を12月6日(日本時間7日未明)に行う予定である。イスラエルが「不可分で永久の首都」と主張するエルサレムは、パレスチナ側も東エルサレムを将来の独立国家の首都とすると主張してきており、現在のイスラエル・パレスチナ和平の交渉の基本枠組みである「二国家解決」が成り立つかどうかを分ける、重要な争点である。ここで米国がエルサレム首都承認を行えば、交渉の結果をあらかじめイスラエル側の要求を全面的に認める形で先取りしてしまうため、交渉を行うことがパレスチナ側にとってはかなり困難になる。
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