風の向こう側 (38)

「飛距離」だけではない「チャリティ増大」「システム改革」米ツアーの「秘訣」

執筆者:舩越園子 2019年1月16日
タグ: アメリカ
エリア: 北米 アジア
2017年1月就任したモナハン・コミッショナー。彼の手腕で米ツアーは進化し続ける(PGAHPより)

 

 2019年を迎えたゴルフ界には、1月1日から施行された新ルールにまつわる話題が多々見られる。新しいコトやモノの始まりは、往々にして賛否両論が飛び交うもの。だが、これまで批判や反論を恐れることなく突き進んできた米ツアーは、今年も強気で前進し続けていく様子だ。

 統計によれば、2018年の米ツアー選手の平均飛距離は296.1ヤードで、2017年の292.1ヤードから一気に4ヤードも伸びた。この現実に対し、世界のゴルフ界においては「ゴルフがパワーゲーム化している」「飛距離追求に偏りすぎて、ゴルフ本来の姿が見失われつつある」など、批判的な声も聞かれる。

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執筆者プロフィール
舩越園子(ふなこしそのこ) ゴルフジャーナリスト、2019年4月より武蔵丘短期大学客員教授。1993年に渡米し、米ツアー選手や関係者たちと直に接しながらの取材を重ねてきた唯一の日本人ゴルフジャーナリスト。長年の取材実績と独特の表現力で、ユニークなアングルから米国ゴルフの本質を語る。ツアー選手たちからの信頼も厚く、人間模様や心情から選手像を浮かび上がらせる人物の取材、独特の表現方法に定評がある。『 がんと命とセックスと医者』(幻冬舎ルネッサンス)、『タイガー・ウッズの不可能を可能にする「5ステップ・ドリル.』(講談社)、『転身!―デパガからゴルフジャーナリストへ』(文芸社)、『ペイン!―20世紀最後のプロゴルファー』(ゴルフダイジェスト社)、『ザ・タイガーマジック』(同)、『ザ タイガー・ウッズ ウェイ』(同)など著書多数。最新刊に『TIGER WORDS タイガー・ウッズ 復活の言霊』(徳間書店)がある。
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