トヨタ自動車のインド事業に注目が集まっている。同社は昨年四月、バンガロール郊外に第二工場を設け、新興市場・途上国向けに低価格の新小型車を生産する計画を打ち上げた。投資予定額はその後の追加も含めて六百八十億円。この成否がトヨタおよび業界の将来を左右すると見られているのだ。 ポイントは二つある。ひとつは新型車が売れるか。景気減速は新興経済圏でも本格化し、インドの新車販売も勢いが落ちてきた。新型車は一台五十万円前後を目指すとされるが、いくら低価格でも、年間十万台という生産台数が新興国などで捌ける可能性は低下している。
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