経済「中国依存」ドイツがこれだけの「脱中国」

執筆者:熊谷徹 2021年1月19日
タグ: 中国 ドイツ
エリア: アジア ヨーロッパ
香港で国家安全維持法を施行した中国を批判したシュタインマイヤー独大統領。中国をこれほどはっきりと批判するのは極めて珍しい (C)EPA=時事

 

 ドイツは、これまで主に経済的な理由から、中国に対して米国ほど厳しい態度を取ってこなかった。だがここ数年、同国が中国に対して向ける目が厳しくなりつつある。

「国際的な取り決めにも違反」

 そのことを最も明確に示すのが、「社会民主党(SPD)」のフランク・ヴァルター・シュタインマイヤー大統領が去年夏に行った発言である。彼は公共放送局『第2ドイツテレビ(ZDF)』が7月12日に放映したインタビューの中で、

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
熊谷徹(くまがいとおる) 1959(昭和34)年東京都生まれ。ドイツ在住。早稲田大学政経学部卒業後、NHKに入局。ワシントン特派員を経て1990年、フリーに。以来ドイツから欧州の政治、経済、安全保障問題を中心に取材を行う。『イスラエルがすごい マネーを呼ぶイノベーション大国』(新潮新書)、『ドイツ人はなぜ年290万円でも生活が「豊か」なのか』(青春出版社)など著書多数。近著に『欧州分裂クライシス ポピュリズム革命はどこへ向かうか 』(NHK出版新書)、『パンデミックが露わにした「国のかたち」 欧州コロナ150日間の攻防』 (NHK出版新書)、『ドイツ人はなぜ、毎日出社しなくても世界一成果を出せるのか 』(SB新書)がある。
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