
手塚治虫『きりひと讃歌』は「モンモウ病」という架空の奇病を巡るミステリーだが……
「一番のお気に入りの手塚作品はどれか」
マンガ好きならこんな話題で盛り上がったことがあるだろう。
『ブラック・ジャック』『火の鳥』『ブッダ』『どろろ』『奇子』『三つ目がとおる』『シュマリ』『ばるぼら』『アドルフに告ぐ』――。
今、本棚に並んでいる作品をざっと挙げただけでも、どれを選ぶか迷う。短編集や『人間ども集まれ!』といった異色作も捨てがたい。少し上の世代なら、『鉄腕アトム』や『ジャングル大帝』、『リボンの騎士』を子ども時代の宝物だったと特別視する人もいるだろう。

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