恒常化した「文明の衝突」と「アフガニスタンでの敗北」を直視しない日本

2005年9月、ニューヨークでの国連首脳会議で「テロリストは、世界が団結して彼らと戦うことを知らなければならない」と強調し、対テロ戦争への協力を呼び掛けたブッシュ米大統領(当時)(C)EPA=時事
アメリカが20年間にわたるアフガニスタンでの駐留を終えた。アメリカのアフガニスタンでの戦闘作戦はこれで終わったのかもしれない。だが対テロ戦争は終わっていない。
タリバン政権の復活で、アフガニスタンが国際テロ活動の温床になる可能性が残り続けることは、言うまでもない。だが、本質はそこではない。2001年にアフガニスタンから始まった「世界的なテロとの戦い(Global War on Terrorism: GWOT)」としての「対テロ戦争」は、さらにいっそうの地理的な広がりを見せながら、続行中である。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン