「宏池会外交失敗史」に見る「岸田外交」への不安

執筆者:名越健郎 2021年10月8日
9月30日、宏池会の会合で挨拶する岸田文雄氏。後ろには同会を率いた領袖の顔が並ぶ(右から池田勇人、1人おいて大平正芳、鈴木善幸、宮澤喜一元首相)(C)時事
宏池会から30年ぶりに誕生した岸田文雄政権だが、同派からの過去4人の首相はいずれも外交・安全保障での失敗を繰り返した。総裁選では安倍路線のタカ派色を纏って見せた岸田氏も、その素顔にはやはり宏池会のナイーブさが見え隠れする。

 第100代首相に就任した岸田文雄氏は、自民党ハト派の宏池会出身総理としては、池田勇人(在任1960~64)、大平正芳(1978~80)、鈴木善幸(1980~82)、宮澤喜一(1991~93)に次いで5人目だ。名門派閥で、政策に明るいものの権力闘争に弱く、「お公家集団」と揶揄されてきた宏池会の首相は、外交・安全保障は必ずしも得意ではなく、結果的に外交の失敗が少なくなかった。日本を取り巻く国際環境が緊迫度を増す中、「岸田宏池会外交」への不安が残る。

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カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
名越健郎 1953年岡山県生れ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長を歴任。2011年、同社退社。現在、拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学東アジア調査研究センター特任教授。著書に『クレムリン秘密文書は語る―闇の日ソ関係史』(中公新書)、『独裁者たちへ!!―ひと口レジスタンス459』(講談社)、『ジョークで読む国際政治』(新潮新書)、『独裁者プーチン』(文春新書)、『北方領土はなぜ還ってこないのか』(海竜社)など。
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