【THE WIDER IMAGE】緑の島が赤く染まる:マダガスカル南部で長期化する干魃

2022年4月3日
タグ: 気候変動
エリア: アフリカ
 
西インド洋に浮かぶアフリカの島国マダガスカルでは、長引く干魃で深刻な食糧不足が広がっている。原因として注目されているのが地球温暖化だ。国連は「世界初の気候変動による飢饉」の恐れがあると警告する。――ビジュアルで捉える国際情勢

[マダガスカル発(ロイター)]かつては肥沃な土地だったマダガスカル南部のこの地域に、いまや風を遮る木はほとんどない。赤い砂が畑に、村に、道路そして食糧援助の小包を待つ子供たちの目に、いたるところに吹き付けている。4年間続いた、過去数十年で最悪の干魃と、炭焼きや農地を拓くための森林破壊が、この地域をダストボウルに変貌させた。

プラスチック容器に雨水を詰める

「収穫するものがないのです。だから食べるものがなく、飢えています」と、アンジェッキー・ビーンタラ近郊の世界食糧計画(WFP)の拠点を訪れたタリラは言う。彼女は7人の子を育てている。

カテゴリ: 環境・エネルギー
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