
[パリ発/ロイター]
■なぜ農家は抗議しているのか?
ほとんどの国の農家は、十分な賃金が支払われておらず、税金や煩瑣な官僚主義的手続き、過剰な環境規制の制約を受けていると主張している。また安価な輸入食品も非難している。
■なぜ輸入が問題なのか?
ロシアのウクライナに対する侵攻以来、EUによって輸入割当と関税が免除されたウクライナ産農産物が大量に輸入されている。またEUとメルコスール(南米南部共同市場)との間の貿易協定締結に向けた再交渉が、砂糖、穀物、食肉における不公正競争に対する不満を煽っている。域外からの輸入品によって欧州の農産物価格は圧迫され、またEUの農家に課せられた環境基準も満たしていないと憤慨しているのだ。
欧州委員会は1月31日、ウクライナからの農産物輸入を制限するため、最も影響を受けやすい鶏肉、卵、砂糖ついて輸入が一定程度以上に増えた場合の輸入制限措置の導入することをEU加盟国に提案したが、生産者たちはそれでも輸入量が多すぎると述べている。
■なぜ休耕地が問題なのか?
農家はまた、農地の4%を休耕地にすることを義務付けるなどのEUの新たな補助金規則にも異議を唱えている。彼らは過剰な官僚主義的手続きを非難しており、たとえばフランスの農家は、政府から実行の難しい複雑すぎる仕組みを強要されていると感じている。
これに対して欧州委員会は、2024年までは農地の一部を一定期間休耕地にする義務を免除しながらEUの農業支援金を支給することも打ち出したが、その代わりに農薬を散布せずに作物を栽培する必要があるとしている。
■ディーゼル燃料のコスト上昇による影響
EU最大の農業生産国であるドイツとフランスでは、農業用ディーゼル燃料への補助金や減税を打ち切る計画に対して反発が起きた。独仏政府はこの圧力に屈して計画を撤回した。また、ギリシャの農家はディーゼル燃料税の引き下げを望んでいる。
以下は国別の抗議要因の詳細。……

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