ロシア・ウクライナ戦争に派遣された将兵を「共和国英雄」として表彰(2025年8月17日~8月23日)
8月22日付は、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の「燃えるような宿願と情け深い呼びかけ」によって開催された朝鮮人民軍海外作戦部隊の指揮官と戦闘員に対する国家表彰授与式について大きく報じた。
金正恩は演説で、ロシア・ウクライナ戦争で犠牲となった軍人の遺族に対して「悔しさとすまない気持ちをどう表現すれば良いか分かりません」などとお悔やみの言葉を口にした。北朝鮮では誰もが知っている、李寿福(リ・スボク)、姜浩英(カン・ホヨン)、趙君実(チョ・グムシル)といった朝鮮戦争での英雄の名を列挙しながら、彼らを凌ぐ「数百数千の英雄」が輩出されたと述べた。「30代、40代の将校が先頭に立って敵のトーチカを自らの身体で塞ぎ、遺体も残すことができない自爆の道を躊躇わずに選択したり、自らの指揮官のほうに飛んでくる敵弾をわが身で塞いだりした事実は私に強い衝撃を与えました」といった表現で、彼らの「英雄主義」と「犠牲精神」が称えられた。その勲功を末永く伝えるため、平壌(ピョンヤン)に戦闘偉勲記念館と戦闘偉勲記念碑を建立する方針も示された。
授与式では、海外作戦部隊の指揮官と戦闘員に対して共和国英雄称号と勲章、メダルを授与することに関する最高人民会議常任委員会の政令が伝達され、金正恩自らが烈士の肖像に共和国英雄メダルを付けていった。
そして特殊作戦部隊司令官の金永福(キム・ヨンボク)朝鮮人民軍陸軍上将が答礼にあたる「決意討論」を行い、「朝鮮革命の最高参謀部である党中央委員会の本部庁舎で共和国最高の表彰を受けた無上の栄誉を得られた感激」とともに、「偉大な霊将を高く戴いた戦士の幸運を異国の戦場でいっそう骨身に痛感」したなどと述べた。
また、金正恩は、海外作戦部隊の指揮官、戦闘員のための「祝賀公演」を彼らや烈士の遺族らとともに鑑賞した。
対韓政策は金与正が陣頭指揮か
20日、朝鮮中央通信は、「朝鮮労働党中央委員会副部長がわが国家に対するソウル当局の欺瞞的な『宥和攻勢』企図の本質を辛辣に批判」と題する異例の記事を掲載した。 金与正(キム・ヨジョン)副部長が談話を発表したのではなく、19日に北朝鮮外務省の主要局長との協議会を開催したというものである。
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