中国が一九九八年にウクライナから廃艦同然の状態で購入し、大連で改修していた空母「ワリヤーグ」が近く試験航海する。二〇〇九年四月、乾ドックに揚げて艦橋や甲板を整備する写真などが報じられたが、中国軍筋によれば「最難関は動力系統だった。点火燃焼実験も終え、ようやくめどがついた」という。 軍中枢は、八八年の進水から二十年以上を経た同艦は、特殊鋼鈑が劣化して戦闘艦には不適と判断。練習艦兼実験艦として海軍北海艦隊に編入し、潜水艦基地で艦艇の修理・整備拠点でもある遼寧省・葫蘆島を母港とする方針が決まっていた。

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