クオ・ヴァディス きみはどこへいくのか?

現代の朱子学を奉じる新聞社

執筆者:徳岡孝夫 2001年5月号
タグ: 中国 日本
エリア: アジア

 小泉内閣の人気は凄い。まだ何もしていないのに、これまで「自民党が」と聞いただけでソッポを向いた人、完全に政治にシラケていた人までが、総裁選のときから彼を眺めてはソワソワしている。高い支持率が七月の参院選まで続くのか、自民党が単独で過半数を取ればどうしようと、公明党や創価学会は居ても立ってもいられないだろう。 しかし、官房長官に紹介されて壇上に立つ新閣僚の一人一人に「靖国神社に参拝しますか? 公的ですか私的ですか?」と聞かせた新聞社も、同じほど凄い。他社の記者には質問を控えるような気配があったから、事前に官邸クラブで「ウチは靖国を聞くぞ」と宣言していたのかもしれない。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
徳岡孝夫(とくおかたかお) 1930年大阪府生れ。京都大学文学部卒。毎日新聞社に入り、大阪本社社会部、サンデー毎日、英文毎日記者を務める。ベトナム戦争中には東南アジア特派員。1985年、学芸部編集委員を最後に退社、フリーに。主著に『五衰の人―三島由紀夫私記―』(第10回新潮学芸賞受賞)、『妻の肖像』『「民主主義」を疑え!』。訳書に、A・トフラー『第三の波』、D・キーン『日本文学史』など。86年に菊池寛賞受賞。
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